ウラ金はこうして作られる

あとがき

「石川や浜の真砂は尽きるとも世に盗人の種は尽きまじ」
これは、大盗賊石川五右衛門の辞世と言われています。
尽きるはずのない浜の砂がなくなることがあっても、泥棒はこの世から消えない、悪事の種は消えることはないという意味です。
ウラ金作りの種も同じです。次から次へとウラ金作りの手口が出てきます。
アナログからハイテクへと変化する手口もあれば、現金をポケットにねじ込むという石川五右衛門の時代と変わらない手口も健在です。

本書では、数々のウラ金作りの手口を示し、その対抗策、防止策を説明してきました。
ウラ金作りを封じる手はいくつもあるのです。
しかし、一向にウラ金作りはなくなりません。

では、なぜ、ウラ金作りはなくならないのでしょう。
それは、上司、会社、監事、監査役に不正を正そうとする目が備わっていないからです。
上司が会計伝票を確認もせず判を押すから、部下のウラ金作りに気づかないのです。
会社が不正を正す組織作りをしないから、社員が会社を騙すのです。
会計や業務の監査をすべき監事や監査役に知識と能力がないから、ウラ金作りの不正を見破れないのです。

特に、監事や監査役の責任は重大です。
会社内部の誤りや不正を正し、これらを未然に防ぐのが監事や監査役の仕事なのですが、連日のように公務員や社員に不正が報道されているのが原状です。
監事や監査役がその職務を果たせないのであれば、不正行為者と同じ罰を受けるべきです。
それが監事や監査役の責務です。

私は、性悪説信者ではありません。
人の性は悪であることもありますが、悪である面を捉えて善に導くこと、すなわち、悪の道を塞ぐこと、ウラ金作りの道を塞ぐことが社会的使命であると考えています。

本書をお読みいただいて、ウラ金作りがいかに愚かなことかをご理解いただけたと思います。
絶対に真似をしないで下さい、

                                                        薄井逸走


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